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villa le lac

 ヨーロッパはユーロが導入されてからいろいろなことが便利になったけれど、それぞれの国の通貨がなくなってしまったのは残念なこと。入国スタンプも押してもらえないし、隣国への行き来が自由になったことでその国らしさがちょっとずつ失われてしまわないかと心配になります。
 
 スイスは永世中立国でありさまざまな国際機関の本部がありますが、EU に加盟していないので自国の通貨であるスイスフランを使っています。このお札の色使いがとてもきれいでここにもスイスデザインの美しさをみることができます。10フラン札にはスイス生まれの建築家、Le Corbusier がおなじみの丸眼鏡を持ち上げるしぐさの写真で載っています。他にも彫刻家の Giacometti、同じく女性彫刻家のSophie Taeuber-Arpなどの芸術家や作曲家の Arthur Honegger は20フラン札に、いちばん大きい(たぶん)額の200フラン札はあまり見かけないので誰かわかりません。(たしか男のひと)
 
 六月のはじめ、東京から友人がはるばるアスコナを訪ねてくれました。ミラノを経由してスイス入り、アスコナには三日ほど滞在し、ちょうどわたしも数日間のお休みがあったので一緒にフランス語圏の街ジュネーブまで足をのばしました。


レマン湖 

モントルーで途中下車、右の方の対岸はおフランス。

 その途中、レマン湖の畔の小さな街、Vevey にある「小さな家」を訪れました。Le Corbusier が両親のために建てたこの家は「小さな家」の愛称でよく知られていますが、こちらでは 'villa le lac' と呼ばれています。ほんとうにこじんまりとした小さな家で、機能的な設計の収納が奥にあり、障子のような引き戸で部屋を仕切ることができてちょっと日本の茶の間のようであったり。リビングはゆったりとした設計がされていて狭さを感じさせません。そしてどの部屋の窓からもレマン湖の美しい景色を眺めることができます。両親への愛情を、訪問者のわたしたちでさえ感じることができ、心地よい時間を過ごすことができました。

 スイスに来て間もない頃、人々が電話や窓口での会話で「何語がよいですか?」と話すのを聞いて驚きました。人口の20%を外国人が占め、誰もが最低でも2カ国語を話し、四方をドイツ、フランス、イタリア、オーストリア、リヒテンシュタインの国々に囲まれ 4 つの公用語を持つスイス。言語圏ごとに異なる特色はあるけれど、スイスらしさはいつまでも失わないでいてほしいと願います。


石と足

右はマッジョーレ湖の石、左はレマン湖の石。
下はわたしの足でもひとつはアヒルさんの足。


八月十九日 日曜日(曇りときどき嵐、のち晴れ)
 
 
| Switzerland | comments(0) | 18:59 |
紙つながり

 東京からまたまた小包が届きました。彼女とはスイスに来てからなんとなく手紙やメールでやり取りを交わし、好きなものが似ているということもあって勝手に親近感を覚えていました。お互いの誕生日がちかいこともわかり、こちらからも先週彼女宛にプレゼントを送っていたところでした。
 彼女のはじめたお店や作品、展示のことはウェブ上でしか知りませんでしたが、こうやって実物が手元に届くとそのよさを実感できます。
 
 きっかけは彼女からの「バーゼルにあるペーパーミュージアムをご存知ですか?」というメールから始まりました。ええ、もちろん知ってますとも! 3月に友人と訪れはしゃいでしまいましたよ。


紙美術館のおじさん 

 
 西洋での紙作りは、中国からアジア、アフリカを渡り中東からアラブ文化と共にスペインに伝わったのがヨーロッパでの始まりです。スペインからだんだんと北上し各地に広まったと言われていますが、各国の多様な風土によってそれぞれの地で発展をします。紙作りに欠かせないのが水、原料となるコットンの繊維を叩くのにも水の流れ、勢いが必要になるので、山があり土地の起伏の激しい場所に工場が建てられました。しかし、17世紀頃から機械での大量生産が始まり昔ながらの製法での工場は次々と姿を消します。バーゼルのペーパミュージアムも元々は工場があったところをいまでは美術館として昔ながらの手漉き紙作りを紹介し、オリジナルの紙もここでつくっています。
 紙の専門家に言わせればここはただのエンターテイメントとしての紙作りでしかないらしいですが、子供たちや紙に少しでも感心のあるひとに昔ながらの方法を紹介してくれる場所があるというだけでもとてもよいことだと思います。博物館では実際に紙漉きの体験もできますし、活版印刷体験、製本家の仕事を見ることもできます。
 
 彼女とは10月のフランクフルトでのブックメッセで再会できるとのこと。これがスイスでの滞在を締めくくる最後の旅にもなります。それまでにここでできること、ここでしかできないことをたくさん吸収しておきたいと思います。


Basel

Basel はスイスとフランス、ドイツとの国境にある街。
川の向こうはもうドイツ。そしたら橋のまん中はどうなるのー


八月八日 水曜日(急に寒い)
| Switzerland | comments(0) | 20:34 |
le voyage du ballon rouge

 普段は静かなこの街も8月はバカンスシーズン真っ盛り。街を歩いていても聞こえてくるのはフランス語、ドイツ語、英語、、、ヨーロッパ各地から家族連れがたくさんやってきているようです。
 そしていまとなり街ロカルノでは年に一度の大イベント、ロカルノ映画祭が開催中です。カンヌやベルリンなどに比べたらちいさなものらしいのですが、どこからこんなというくらいの人で溢れています。こんな機会はもうないでしょうとプログラムとにらめっこ、どれを観ようかと悩んでいました。そしてきのうついにメインの会場であるPiazza Grandeでの上映に行ってきました。

piazza grande

 
 今年は60回目の記念の年でもあり、様々な催しがあるらしいのですが実際はよく知りません。でも台湾人の監督、侯孝賢の新作の上映をプログラムで発見しこれは観なくてはといそいそと出かけたのです。上映前、名誉監督賞の受賞式がありなんと監督本人が現れました。あまりよい席が見つからず、うろうろしてるうちにどんどん席が埋まっていって途方に暮れていたところに監督登場です。観る前からドキドキしてしまいました。
 席も無事に見つかって上映開始。映画はパリの街を舞台に、ジュリエットビノシュ演じるシングルマザーとその息子、そしてあたらしくベビーシッターとしてやってきた映画作りを専攻する中国人の女の子の日常を、彼女の持つビデオカメラでの映像を交えて淡々と映し出します。そこに赤い風船がたびたび、彼らの生活を覗くように、あたたかく空から見守っているかのように現れます。なにか大きな出来事があるわけでもなく物語は進み、美しいパリの街並とともに変わらない彼らの日常が続いていく。日が沈んでからの屋外での上映は心地よく、とてもよい時間でした。
 映画が終わったのは24時近く。アスコナまで自転車で帰る道、暗がりの中でも不思議と気持ちはふわふわしていました。そのままベッドに入ったら夢の中でもふわふわして(た気がし)ました。

 
leopard

映画祭関係者のぶら下げてるパスがどれもヒョウ柄なのが気になってたら、
コンペの賞はLeopard賞って言うらしいです。なるほどー


八月七日 火曜日(インド人に時間を聞かれた)

| Switzerland | comments(0) | 14:17 |
スイスと日本

 きょうは8月1日、スイスの建国記念日。あちこちで花火が上がり、街はお祭り騒ぎです。朝、近所のパン屋さんに行ったらスイスの国旗の十字形したパンが売られていました。やわらかなミルクパンです。

スイスパン


 5月はじめの糊を使わない製本の授業でのこと、白い紙を表紙と中身に用いて赤い糸で綴じ、表紙にも赤で少し模様をつけた作品をつくったとき、フィンランド人のクラスメートに「とても日本らしいわ!」とほめられました。たしかに日本の国旗を思わせるようなデザインにはなってはいましたが、なんの意識もなくつくったつもりです。もちろん日本人であるが故、自国の文化が影響していることは否定できませんがあまり言われると困ってしまいます。

 日本の国旗とスイスの国旗にはどちらも赤と白が用いられています。紙の歴史の授業でドイツ人の先生が、彼は日本に1年滞在してたことがあるのですが、スイスに来ると日本を思い出すと言っていました。四方を山に囲まれて自然が多く、人々はみな優しく、なんでも高価、最初は気づかなかったけれどなるほどです。

 スイスのデザインにはとてもシンプルでわかりやすくすてきなデザインがとても多いです。州の役所から送られてくる封筒のデザインもとてもきれい。企業のロゴ、ポスターなども、全体的に統一されている中にもそれぞれの個性があってでも華美ではなく、とても洗練されたデザインだと思います。わかりやすいのはイタリアからスイスに電車で入るとき、Milanoから電車でLocarnoに向かう窓から見える風景の違いです。Chiassoという国境の街を過ぎるとヨーロッパの田舎の風景には変わりないのですが、ぽつんぽつんと現れる工場のロゴがパキッと視界に入ってきます。

 その国境の街Chiassoにあるm.a.x museoという美術館に先日行ってきました。スイスのグラフィックデザイナーMax Huberの美術館です。ここでいま日本のグラフィックデザイナーで彼と親交が深く、義理の父でもある河野鷹思さんとのふたりの作品が展示されています。向かい合ったふたりの写真が入り口にあり、ふたりがとてもよい関係であったろうことがその一枚の写真から見て取れます。作品の色使いや空間の使い方にも共通する部分があったように思いました。とてもよい展示でした。
 スイスと日本の似てるところ、他にもあるかもしれません。


ポスター

美術館でデザイナーをしているのは日本人の方。
このポスターもすてきです。


八月一日 水曜日(名刺入れひとつ完成)
| Switzerland | comments(0) | 15:08 |

postal di a

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