2012.02.22 Wednesday
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2007.07.31 Tuesday
anniversaire 7月もきょうでおしまい。スイスでめでたく誕生日を迎えました。
きのうの夜、こちらより早く31日を迎えた日本からお祝いメールを、そしてスイス時間の24時にはオーストリアの友人からもメッセージをもらいました。今週は授業もないのでうちで作業をしたり、本を読んだり、きょうもなにして過ごそうかと悩んでいたら、、、こんどは東京からの小包! 日本のテレビ番組が録画されたDVD、すこしつぶれたたけのこの里とおめでとうのメッセージ。うれしくて早速観てしまいました。ありがとう。 フランス人の友人、ベンジャミンにもプレゼントをもらいました。ギターかき鳴らして歌う自作の曲の入ったCDに手作りケース付きです。「作品の撮影をしたいのだけどうちじゃあ光がちょっと」と電話があり、来るなりドアの前でハピバースデーを歌いだし、プレゼントを隠し持っていました。ひとりじゃなかったです。Merci! 一緒に撮影したのは先週作った本。クラッシックなFrench Bindingを少し簡素にした製本に紙の表紙を施すのですが、四つ角と花切れに革を用いたのは今回がはじめてでした。痛みやすい角に革を使うことで丈夫になる上、革の色と表紙の紙の色を遊んだりもできます。今回は背中のタイトル押しにも初挑戦です。5月にもこの機械を使った授業がありたのしくてやめられなくなりました。Hot blocking pressと呼ばれるこの機械は130℃前後に熱したタイプにフィルムなどで色をつけます。厚紙への折り目をきれいにつけることもでき、いろんな太さや長さの線(本来は文字間をつけるもの)で装飾したりもできるのです。いつか持てたらなと作りたいものあれこれ浮かんできます。 31日も残りあと数分、いつもより7時間も多い誕生日でした。 みなさんありがとう。 七月三十一日 火曜日(1ユーロ162円に) きょうの2冊 DUFY aux courses MODIGLIANI portraits petite encyclopedie de l'art (abc) 2007.07.22 Sunday
cbl きのうの夜、ドドドという花火の音がどこからともなく聞こえてきました。湖の方を見てもなにも見えません。うーん、どこから? キッチンの窓からかすかに赤やらピンクの光が見えます。どうやらロカルノ方面で花火大会の様子。しかし向かいのお家がちょうど妨げに、、、と思ったらバスルームの窓から見えました。きれい! パリでの独立記念日の花火はメトロを出た途端に終わっていたので遠くでも見ることができてうれしいです。浴衣でなくても、りんご飴がなくっても、花火はやはりいいものです。n'importe ou!
さて、あしたは学校。3週間もの休みの間午前中はのんびりしていたので(つまりかなりの朝寝坊)あしたの朝ちゃんと起きられるのか心配。 1月の終わりから、簡単なものも含めてこれまでに30以上の技術を学んできました。この学校はふつうの製本の学校とは違い、ある程度基礎的なことを学んだ上で4年以上の経験がないと授業を受けることができません。(来てから知りましたが)最初は皆についていけるのか、語学もままならないのに来てしまったことを後悔したこともありましたが、いろんなひとに助けてもらいなんとかこれまでやってきました。 授業はドイツ語、英語、フランス語(ときにはイタリア語)でされるため、ヨーロッパの各地から生徒がやってきます。クラスは週単位なのでひとつの技術を学ぶためだけに来るひとも多く、月曜日にはじめましてをして、金曜日にはさようなら。長期滞在者には少し寂しいシステムではあります。これまでに、糊を使わない製本、アルバム作り、両開きの本づくり、箱作り、紙の歴史、メニュー作りなど帰国時の荷物が心配なほどたくさんの作品をつくりました。 さて、これらの技術をどうしていくか? それは学校で学ぶことではありません。この技術を生かしてできること、それぞれ各自で発展させていくのがこれからの課題です。自分の作品を制作をするだけでなくこれまで学んだ技術を教えたり、機械ばかりに頼るだけでなく手でもこれだけのことができるということを提案できたらなと、漠然とですが考えています。 といっても、まだなにも決まってはいないのですが。 花火も観たし、旅行もしたし、日焼けもしたし。これからは先のことも見据えた制作をしていきたいと考えます。 七月二十二日 日曜日(ビーチでスイカ) 授業で用いる糸の棚。 太さごとに並んでいます。 細めの40号をよく使います。 2007.07.21 Saturday
ライブラリブラリ 夏休みを利用してイギリスとフランスに行ってきました。ロンドンはずっと曇り空、しとしと雨がふったりやんだりの天気が続きコートを羽織る人もちらほら。こんなに寒いとは思ってもいませんでした。
滞在中偶然みつけた図書館、St.Bride Libraryには印刷、タイポ、製本、紙についての本がたくさん並んでいました。印刷のクラスもあるみたいです。講義をちらっと覗いたけれど、なんだかたのしそう。探していた本たちもそこかしこにあってそれだけでロンドンに住む友人を羨んだほどです。ロンドン、また行きたいです。 3月に来たばかりですがやっぱりぱりはパリ。フランスにいた頃の友人、アメリカ人のカトリーナが6年ぶりに来るというので彼女に会いにきました。彼女が夏の間1ヶ月間借りているアパートはフランス人の作家の家で、ここにも本がずらり。サリンジャーにカフカ、井上靖にリルケととても良い本がたくさんでした。 到着した日の夜、カトリーナがニコニコしながら一冊の本を見せます。見覚えのある表紙・・・それは6年前に製本したパリの地図!アメリカに帰ってしまった彼女がまたパリに来られるように、いつかまたパリで会えるようにとプレゼントしたものでした。わー!と同時にその製本の拙さにもびっくり。背中はゆがんでるし、花切れもガタガタ、でもあの頃の技術ではこれが精一杯でした。不満げなわたしをよそに彼女はほんとにうれしそうです。 彼女がこの本を見せてくれたことで製本をはじめたばかりのことを思い出しました。たとえ技術が上達しても、本をつくるとき、その本に込める想いをこれからも忘れないでいようとおもったそんな旅でした。 七月二十一日 土曜日(郵便局へいく) きょうの1冊 Plan de PARIS par arrondissement (L'INDISPENSABLE) パリで通っていた Reliure Paule-Ameline。 なかなか写真を撮らせてくれないので作業中をパシャリ。 この後すぐ振り向いてちょっと嫌そな顔。 2007.07.03 Tuesday
雨のにおい 先週、日本からの小包に友人のつくった冊子が同封されていました。今回の特集は「雨」。梅雨のないスイスで、彼女の選んだ言葉が日本の梅雨を伝えてくれました。
スイスの南、チチーノ州にあるこの街はマッジョーレ湖という湖の湖畔にあり、今の時期はみなでビーチ(らしきもの)でピクニックをしたり、泳いだりすることができます。先週は年に一度の音楽祭もありとてもにぎやかでした。 わたしの通う学校はCentro del bel libroという製本と本の修復を学ぶことのできる学校です。先生はそれぞれの科にひとりずつ、生徒も多くて8人のほんとうにちいさな学校です。それぞれのスキルアップのために、あたらしい技術を学ぶために、ヨーロッパ各地から製本家が集まります。わたしは彼らの多くが学んできたような技術を身につけていないので彼らから学ぶことはほんとうに多く、話しを聞くだけでもとてもためになります。 アスコナのこと、学校のこと、製本のこと、友人が梅雨のにおいを伝えてくれたようにすこしでもこの街の空気を伝えられたらなと思いました。 きょうはアスコナも雨降りの一日です。 七月三日 水曜日(家賃を支払う) 2007.07.02 Monday
di ascona 気がつけばもう7月、この街に来て5ヶ月が過ぎました。
ひとりの時間が長かった最初の月、 (なにをしてたのかいまでは思い出せません) はじめての訪ね人がやってきた2月の終わり、 (いまでも思い出すたのしかった時間) 復活祭の頃にはようやくこの街にもにぎわうようになってきて、 (はじめてこの街のレストランで食事) いちばん授業の多かった5月はクララとふたり暮らしもしたりしました。 (ハイジ先生も来た) あれよあれよと言う間に、けれども確実に時間は流れ、身体もこの街に、ひとに、空気にも馴れてきているのかなと感じます。 先週はここから電車で2時間半の街、イタリアのミラノに行きました。ミラノにもうずいぶん長く住む父の古い友人夫妻を訪ねました。父が何度も足を運んだこの街で、おなじ道を歩き、おなじお店を覗き、おなじレストランに行き、20年という時間に想いを馳せました。 なにがきっかけだったのか、まったく性格の異なる父と旦那さん。父との思い出話をきのうのことのように語るふたりから知らない父の姿を想像するばかり。 ずっと昔と、ほんのちょっと昔、十年前と、ついさっき。いろんな時間が混じり合い、交差していまがあるのだということ。すこしわかった気がしました。 二〇〇七年七月二日 火曜日(ブログデビュー) ミラノから車で1時間程、Bergamoの少し手前にある渓谷にかかる橋。 エッフェル塔とおなじ頃に建てられたそう。こんどはあの電車に乗ってみたい。 |
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